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2020年5月のブログ記事

お子さんの鼻出血

2020年5月27日

段々と暑くなり、子供さんの鼻血が増えてきました。

朝起きたら、シーツが真っ赤に!びっくり、洗濯も大変という保護者の方も多いかと思います。

鼻中隔(鼻の仕切り)の粘膜には、キーゼルバッハ部位と言って、血管が沢山集まっている

場所があります。

そこから出ていることが多いので、鼻の中を診て、出血があれば止血のガーゼで圧迫し、

その後に自然に溶ける綿を詰めます。

この時期ですと代謝の活発な成長過程のお子さんは、のぼせにより、原因がなくても

鼻血が出ることがあります。

しかし、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などが原因で、慢性的な鼻いじり、鼻すすりなどの

刺激が原因になっていること多いです。

またまれではありますが、肝臓や血が固まらない血液の病気が隠れていることもありますので、様子観察をしなが

ら、続くようであれば血液検査を行います。

 

まず、鼻血が出たら、下を向いて、小鼻(骨のない柔らかい、膨らんだ場所)を指でつまみ

しっかりと圧迫しましょう。

ほどんどは10分以内には止まります。またのどに血が混じりますが、飲み込むと気持ちが悪くなり、嘔吐することも

多いので、つばや痰に混ざる血はティッシュに出しましょう。

 

鼻血が止まらない時、繰り返すときは受診をお勧めしています。

どうしても止血出来ないような時は、お子さんでも焼くこともあります。

(年に1回あるかないかくらいの頻度です…)

のぼせの場合は、黄連解毒湯という漢方の内服、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎があれば、

アレルギーのお薬や抗菌剤の内服で治療をしてゆくと、でなくなることが

多いです。

 

また疑問がありましたら、診察時にお尋ねくださいね。

 

 文責:耳鼻咽喉科 荒木幸絵

 

 

緊急事態宣言も解除され、人との接触の機会が少しずつ増えてきますね。

そこで新型コロナウイルス以外の感染症にも注意が必要になってきます。

今回は、百日咳についてご紹介いたします。

百日咳は、百日咳菌による長引く咳が特徴的な感染症です。百日咳は小中学生世代で多く認められる傾向があります。このような状況のなか、咳が長引く病気は特に予防したいものです。

日本では、百日咳感染症予防として、0歳と1歳のときに合計4回の定期の予防接種を行っています。しかしワクチンをちゃんと接種していても、4~7歳のときには発症予防に必要な免疫力を保っているお子様は40%未満との報告があります(IASR 2017;38:31-33)。

そこで日本小児科学会は、

①就学前(年長児)

②11~12歳 ※11~12歳の2種混合を3種混合に変更

に百日咳含有ワクチン(3種混合ワクチン)の追加接種を推奨しております。いずれも任意接種(自費)になります。

学童期のお子様を百日咳の感染症から守りましょう。また小さな赤ちゃんでは百日咳が重症化しやすいため、家族が移さないようしっかりと予防しましょう。

百日咳含有ワクチンにつきご相談などありましたら、いつでもお声がけください。

安藤

 

 

皆様いかがお過ごしでしょうか。

赤ちゃんの耳漏について、今日はお話します。

赤ちゃんのお耳が臭う、黄色い汁がついているときがあるかと思います。

原因の多くは、一つ目は急性外耳道炎、2つ目は急性中耳炎です。

外耳炎は、見た目以上に皮脂の分泌なさかんな赤ちゃんが、寝るときの向きによって、外耳道の換気が

悪くなり、炎症を起こして臭います。

また授乳の後の吐き戻しやミルクが耳に垂れてしまい、そのままこもって感染源になります。

頸が座って、動き始めて、ゴロゴロしながら寝るようになると治ってくることが多いです。

急性中耳炎は、風邪が先行し、鼻水、咳、発熱の症状がある時は、元々空気が入っている中耳に膿や鼻水がたまり、

鼓膜が圧力に負けて破れてしまい膿が出てきます。

どちらも、膿がたまっている外耳道を生理的食塩水で洗浄し、抗菌剤の入った点耳薬をさし、状況によっては

抗菌剤を服用して、治るまで処置を行ってゆきます。1週間から3週間程度で治ることが多いです。

お耳の中は診ないとわからなことも多いので、汁が出たり、臭ったりと気になる症状が出てきたら

一度受診をお勧めいたします。

指しゃぶりのイラスト(女の子)

文責 荒木

新型コロナウイルスの流行により、外出を控え自宅で過ごしているのに、高熱がでて小児科を受診される小さなお子様がおられます。そのようなお子様の経過をみておりますと、3~4日高熱が続き、解熱するころに全身に発疹をみとめます。あの有名な「突発性発疹」ですね。

突発性発疹はHHV-6というウイルスの感染症です。誰とも会っていないのに、どこから移ったの?の多くのお母様は疑問に思われるようです。このウイルスはお母さんやお父さんの唾液に排出されており、そこから小さなお子様に移ると考えられています。とくに、お母さんからもらった免疫力が無くなってくる生後6か月から1歳前後のお子様に多くみられます。

突発性発疹は自然に治る病気ですが、解熱して発疹がでるまでは診断がつきません。お熱が長引いているときは、もしかしたら別の感染症の可能性もありますので、お熱が続き心配な時は受診してください。

 

小児科 安藤

禁煙のお願い(新型コロナ感染症対策の一環としても)

 

愛知県では徐々に新規感染者が減少しておりますが、この先も新型コロナ感染症との

闘いは続くと思っております。

さて、タバコの害(癌や肺気腫など)は再三伝えられておりますが、新型コロナ感染症での重症化率、死亡率もが喫煙者は高くなることが分かってきました。受動喫煙者もしかりです。

耳鼻咽喉科領域でも、喉頭癌、下咽頭癌、舌癌などは明らかに喫煙者の方が罹っていることが分かっております。

 

私も父はヘビースモーカーでした。そして肺癌で他界しました。

肺癌で末期になり始めて禁煙できましたが、今は禁煙外来もありますので、これを機会に

禁煙にトライしてはいかがでしょうか。

 

東京都医師会のサイトやYouTubeのサイトがありますので、是非ご覧くださいね。

https://www.youtube.com/watch?v=tQZRmrPOtgM          

禁煙者は新型コロナ感染症での死亡率が3倍であることをお伝えしてみえます。

 

https://www.tokyo.med.or.jp/smoking-question-answer

タバコの健康被害についてのQ&Aが分かりやすく書かれています。

 

自分だけではなく、大切な家族のために是非頑張って頂きたいです。

タバコさえ止めてくれていれば…と私たちと同じ気持ちになりませんように…

 

文責;院長 荒木幸絵

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