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カテゴリ「耳・鼻」のブログ記事

片側の聞こえが悪いお子さんの学校生活での席について

 

コロナウィルス感染症が流行し、専門医の講習のWEBで開催されるようになり、私は参加しやすくなりました。

講習で学んだことをお伝えさせて頂きますね。

 

 

片側の難聴のお子さんは、1000人に1人程みえます。両側の難聴のお子さんや幼少期から医学的なケアを受けられていますが、片側の難聴のお子さんは日常生活ではほとんど不自由がないため、就学時健診などで指摘されるまで、気が付かず過ごして見えるお子さんも多いです。

多くは先天性難聴(遺伝性難聴)、おたふく(ムンプス)やサイトメガロウィルスによるものです。NHKの朝ドラ“半分、青い”の主人公も幼少期のおたふくが原因で、片耳が聞こえなくなっています。

幼少期は、言語の獲得も順調ですが、小学校に入り、学習時に不安が出てきたり、

自覚なく学習が遅れることもあり、学校生活で不安をお持ちの保護者の方も多いと思います。

現在、お困りの方がみえましたら、下記の席の配置を心理的に負担のない範囲で、さりげなく配慮して頂けるよう担任の先生のお願いできるとよいかと思います。

 

健康な耳を教室中央に向けた前から2から3番目の席。

 

一番前は、他の子の行動が観察できないため、視覚で得られる情報をもとに

行動しにくいです。

聞こえが悪いお子さんは、視覚から入る情報を元に、行動を合わせて学習している

ことが多いため、他の子の行動を見て、総合的に学習してゆけます。

例えば、「何ページを開いてください。」の先生の声掛けに、ドリルなのか教科書なのかなど

前のお子さんを参考にして行動できます。

また他のお子さんの声やいすを引く音など周囲に大きな音があるところでは、極端に聞き取りが悪くなるため、健康な耳を教室中央にすると情報を集めやすいです。

お困りのお子さんや保護者の方は先生とご相談されてはいかがでしょうか。

 

お困りの方、不安がある方は外来でご相談くださいね。

学校の先生へのお願いの用紙をお渡ししますね。

健康寿命と難聴の関係

2021年2月3日
 カテゴリー:

健康寿命と難聴の関係

 

新しい生活様式が始まってから、1年が経ちました。

 

最近では、“聴こえ”に関してご相談を受けることが多くなりました。

 

ソーシャルディスタンスを保ち、マスク越しの声が聴きにくいことで

日常生活に以前よりも困る機会が増えてきたことも原因かと思います。

 

近年“難聴と認知症”の関係については、様々なところで情報が発信されています。

 

しかし、聴こえが悪くても、実はご本人はあまりお困りでないことも多く、ご家族や

ご友人から指摘されて、初めて気づかれる方も多いです。

年齢を重ねると、音は聴こえているが、言葉そのものの聴き取りが悪くなり、

何を言っているかが分かりにくくなります。

また騒音がある場所や早口の聴き取りが悪くなるため、雰囲気で返事をしてしまうことも

あります。

 

当院では、聴力検査で軽度難聴でも、日常のお困り具合次第で、補聴器の装用を勧めています。

会議で使われる方、おひとり暮らしでご家族、ご友人との交流にお困りの方など生活様式と

難聴の程度に応じて、装用されると良いでしょう。

また補聴器は、ある程度の時間を使用し、その間にご自身の生活スタイルに合うように

調整を繰り返すことが必要です。

 

そして一番大事なことは、難聴には種類があり、病気が隠れていないか、耳垢が詰まっていないかなどの改善の可能性や経過を観る必要性があるかを見分けることです。

すべてが年齢のせいではありません。

聴覚障害の認定が必要なこともあります。

 

聴こえを保ち、社会的な交流を保つことで、健康寿命を延ばしてゆくお手伝いができたら

と思っております。

 

学会からポスターが届きましたので、是非ご覧ください。

お困りのことがありましたが、診察時にお尋ねくださいね。

 

文責:荒木

皆様いかがお過ごしでしょうか。

赤ちゃんの耳漏について、今日はお話します。

赤ちゃんのお耳が臭う、黄色い汁がついているときがあるかと思います。

原因の多くは、一つ目は急性外耳道炎、2つ目は急性中耳炎です。

外耳炎は、見た目以上に皮脂の分泌なさかんな赤ちゃんが、寝るときの向きによって、外耳道の換気が

悪くなり、炎症を起こして臭います。

また授乳の後の吐き戻しやミルクが耳に垂れてしまい、そのままこもって感染源になります。

頸が座って、動き始めて、ゴロゴロしながら寝るようになると治ってくることが多いです。

急性中耳炎は、風邪が先行し、鼻水、咳、発熱の症状がある時は、元々空気が入っている中耳に膿や鼻水がたまり、

鼓膜が圧力に負けて破れてしまい膿が出てきます。

どちらも、膿がたまっている外耳道を生理的食塩水で洗浄し、抗菌剤の入った点耳薬をさし、状況によっては

抗菌剤を服用して、治るまで処置を行ってゆきます。1週間から3週間程度で治ることが多いです。

お耳の中は診ないとわからなことも多いので、汁が出たり、臭ったりと気になる症状が出てきたら

一度受診をお勧めいたします。

指しゃぶりのイラスト(女の子)

文責 荒木

暑くなってくると、増えてくるのが、外耳炎、外耳道真菌症(カビ)です。

そもそも日本人は耳かきが好きな国民で、諸外国では、耳かきの習慣は日本ほどないようで、軟らかい耳の方が多いため、耳垢は洗い流して除去するのが一般的な国もあります。

 

夏場になると、湿気、汗が多くなり、雑菌がわきやすい状態になります。

そこでもともと耳かきがお好きな方が、いつも使用している耳かき(雑菌が沢山 ついています)を使用して、掻きすぎてしまうと、炎症になり、外耳炎へと移行します。

またバリア機能が低下した外耳道では、もともと閉鎖的な空間であるため、真菌(カビ)が

繁殖することもあります。

糖尿病やステロイドなどの免疫系に関わるご病気をお持ちの方や治療薬を内服中の方は、特になりやすい傾向にあります。

 

おかしいな、なかなか治らないなと思ったら、まずは触るのをやめて、耳のチェックをしましょう。

外耳炎や外耳道真菌症(カビ)の方は、抗菌剤、抗真菌剤などを使用しつつ、洗う処置も加えながら治療しています。

 

文責:荒木幸絵

小学生の耳や鼻の病気に気を付けて (小学生新聞より)

 

花粉がそろそろ飛び始めました。

敏感な方は、すでに症状が出現しており、花粉症持ちの私も飲み薬を開始しました。

 

さて東京有明こどもクリニックの小暮先生の記事が、小学生新聞で紹介されています。

 

 

 

 

 

 

小暮先生は、病気を治すだけではなく、予防や病児保育、子供たちの関わる環境、保護者の方への啓蒙活動など、日々ご活躍され、私が尊敬している小児科の先生です。

 

私も小学校、中学校の耳鼻咽喉科の校医をしておりますが、やはり花粉症を含めた

アレルギー性鼻炎の児童が増加しております。

 

 

 

 

 

 

アレルギーの病気は、抑える、接触しないようにするなどバランスを取れた治療、生活が

必要になります。

また校医の前の保健委員会では、検診の前に、耳垢を取ってきてもらうことをお願いしています。鼓膜が観察できると再度病院に行く手間が省けます。

 

難聴には、流行性耳下腺炎(おたふく)が原因であったり、最近はゲーム、音楽をイヤホンで大きな音で聴いたりすることが原因のこともあります。

 

耳や鼻の病気のことはもちろん、すべての人達が健康で豊かな人生を送れるよう色々な

情報を提供できたらといつも考えております。

 

 

 

 

 

 

最近では、愛知県や三重県でも風疹、麻疹の患者さんがおられました。

お子さんや妊婦さん、これから生まれてくるすべての赤ちゃんのために、MRワクチン(麻疹風疹ワクチン)を接種しましょう。年長さんは忘れずに!!

 

下記に小暮先生の記事を紹介させて頂きますので、ご一読くださいね。

 

文責:荒木

 

 

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