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健康寿命と難聴の関係

2021年2月3日
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健康寿命と難聴の関係

 

新しい生活様式が始まってから、1年が経ちました。

 

最近では、“聴こえ”に関してご相談を受けることが多くなりました。

 

ソーシャルディスタンスを保ち、マスク越しの声が聴きにくいことで

日常生活に以前よりも困る機会が増えてきたことも原因かと思います。

 

近年“難聴と認知症”の関係については、様々なところで情報が発信されています。

 

しかし、聴こえが悪くても、実はご本人はあまりお困りでないことも多く、ご家族や

ご友人から指摘されて、初めて気づかれる方も多いです。

年齢を重ねると、音は聴こえているが、言葉そのものの聴き取りが悪くなり、

何を言っているかが分かりにくくなります。

また騒音がある場所や早口の聴き取りが悪くなるため、雰囲気で返事をしてしまうことも

あります。

 

当院では、聴力検査で軽度難聴でも、日常のお困り具合次第で、補聴器の装用を勧めています。

会議で使われる方、おひとり暮らしでご家族、ご友人との交流にお困りの方など生活様式と

難聴の程度に応じて、装用されると良いでしょう。

また補聴器は、ある程度の時間を使用し、その間にご自身の生活スタイルに合うように

調整を繰り返すことが必要です。

 

そして一番大事なことは、難聴には種類があり、病気が隠れていないか、耳垢が詰まっていないかなどの改善の可能性や経過を観る必要性があるかを見分けることです。

すべてが年齢のせいではありません。

聴覚障害の認定が必要なこともあります。

 

聴こえを保ち、社会的な交流を保つことで、健康寿命を延ばしてゆくお手伝いができたら

と思っております。

 

学会からポスターが届きましたので、是非ご覧ください。

お困りのことがありましたが、診察時にお尋ねくださいね。

 

文責:荒木

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