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カテゴリ「排便」のブログ記事

小さなお子さんで嘔吐や下痢が強いときは脱水に注意です。

胃腸炎のときは自宅で正しく飲んで脱水を防いだり治療しよう、という経口補液療法が有効です。嘔吐や下痢をしているときでも、腸は水・糖分・塩分の吸収能力がちゃんとあります。経口補液療法は軽〜中くらいの脱水症の治療として点滴と同じくらい効果があると言われ、点滴するよりも安全で家庭でもできる治療法です。

 

・飲むもの

オーエスワンOS−1(ゼリーもあります)やアクアライトORSがおすすめ。

水分、塩分、糖分の割合が脱水の予防・治療に適しています。

・飲み始めるとき

嘔気や嘔吐がある程度おさまったら、なるべく早く飲み始めます。

・飲みかた

嘔吐の直後や嘔気が強いときに無理に飲ませようとすると吐くことがあるので、5〜20mlなど少量ずつを5〜10分おきに与えるなど様子をみながら焦らずやってみてください。

すでに嘔吐や下痢をたくさんしてしまっている場合は、まず50ml×体重kg(例:10kgなら500ml)を4時間くらいかけて与えてください。

嘔吐や下痢があるたびに補うべき水分の量の目安は、嘔吐1回したら2ml×体重kg(例:体重10kgなら20ml)、水っぽい下痢を1回したら10ml×体重kg(例:体重15kgなら150ml)と言われています。

あくまで目安ですのでできる範囲内でやってくださいね。

 

がんばって飲ませていただいても嘔吐や下痢がひどいと脱水が進むことがあります。半日以上おしっこがでない、泣いても涙がでない、顔や体が小さくなった、活気がなくぼーっとしている、などの症状がありましたら必ず受診してください。

 

参考:小児の薬の選び方・使い方改訂4版 6小児の経口補液療法

安藤

お子さんのおねしょでお困りの方へ

2017年8月8日
 カテゴリー:

おねしょはお子さんではよくあることです。

でも、ある程度年齢が大きくなったのにおねしょが続くと、お子さん自身も恥ずかしいと感じて自信を無くしてしまいますし、ご両親も心配になってしまいますね。

 

おねしょは、①夜寝ている間につくられるおしっこの量が多い、あるいは②夜寝ている間におしっこをためておくための膀胱容量が小さいことが原因で起こります。

 

5歳を超えても月に1回以上のおねしょが3か月以上続くときは、『夜尿症(やにょうしょう)』という診断で治療が必要なことがあります。『夜尿症』は5歳で5人に1人、10歳で20人に1人ぐらいですので、めずらしいことではありません。とくに治療をせずに自然に治る時期は、女の子では10〜11歳、男の子では12〜14歳くらいが多いです。夜尿症が何もせずに1年後に治っている確率は15%くらいで、治療をすることで2〜3倍治りやすくなるといわれています。

 

治療を行うにはお子さんのやる気、ご家族の協力が必要です。

治療はまず生活習慣の改善から始めます。これだけで2〜3割のお子さんがおねしょをしなくなるといわれるほど生活習慣の改善は大切です。またお子さんのおねしょに対するご両親の心構えは「起こさず、怒らず、焦らず、比べず」です。

ある程度の期間生活習慣の改善をしてもおねしょが良くならないときは、必要に応じてアラーム療法や薬物療法を検討します(2016年に新しい夜尿症のガイドラインができましたので、当院ではそれに従って治療をすすめていきますね)。

 

おねしょがない気持ちのよい朝で1日をスタートすることは、お子さんが毎日を楽しく過ごすためにとても大切なことだと思います。

おねしょでお悩みでしたら一度ご相談に来てください。

安藤

 

 

 

 

 

 

お子さんの便秘でお悩みの方へ

2017年8月8日
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うんちをするときに長時間力んで辛そう、うんちをするときにいつも痛がる、コロコロの固いうんちが多い、うんちをするときにお尻が切れて血が出る、うんちの回数が少ない、下痢のようなゆるゆるうんちをちびる(硬い便が出口で詰まってゆるゆるうんちが脇からもれている)、などお子さんの便のトラブルはありませんか?

便秘はよくある病気ですが、放っておくと悪くなってしまうことがあります。 便秘の悪循環とは、うんちが腸の出口のあたりに溜まる⇒(通常は腸の出口に便が溜まるとうんちをしたい!と思うはずですが)便秘だと腸の出口に便が溜まりっぱなしで腸が鈍感になり、便をしたい!と思わなくなる⇒ますます便が溜まる⇒便の水分が吸収されて便が固くなる⇒うんちをするのが痛いからがまんする⇒ますます便が溜まる⇒、、、という状態です。

このような悪循環から脱出するには、溜まった便を出し、治療で便を柔らかい状態に保ち、鈍感になった腸の感覚を改善し、お子さんが「便をするとスッキリ!!」という快感を味わうことが大切です。

便秘の治療はお子さんにあった治療薬の種類や量を見つけ根気よく続けることが大切です。 便秘でお困りでしたらぜひご相談にきてください。

安藤

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